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登録昨年末、日本でフジフイルムX-T2のテストを行ったが、今回は2017年の初めに発表された弟分X-T20のレポートをお届けしたい。X-T2が予想以上に良い結果だったので、当然このX-T20にも期待が持てる。いつものように、ビデオの機能と性能に焦点を当ててテストしてみよう。

FUJIFILM X-T20
業界の最新動向に詳しい読者であれば、フジフイルムが進んでいる方向性にお気づきだろう。そのひとつはフジノンだ。高品質のシネマズームレンズMK18-55mm T2.9を低価格で発表したのはまだ記憶に新しい。(レビューはこちら)X-T2や高品質で低価格のシネマレンズなど、まさに時代が求める商品を連発しているのがこの会社だ。映像制作の基本パーツであるカメラとレンズ両方で的を射た商品を世に出しているのを見れば、同社の今後の戦略が見えてくるのではないだろうか。
ではX-T20に話を戻そう。まず驚くのはそのコンパクトさだ。そしてスタイリッシュだ。更に気に入ったのが(これは他の同社のカメラと同じだが)、よく使う機能がメニューだけでなく、実際のボタンとして表に出ていること。良い例は、EVFかLCD、あるいはアイセンサーの選択を行う「ビューモード」ボタン。もう1つは、カメラのトリプルフォーカスモード機能。ボタンでM、AF-S、AF-Cのいずれかのフォーカスモードを選択できる。中でもAF-C(Continuous)フォーカスモードは素晴らしい。動きは素早く追従し、かつ正確だ。ハンドヘルドジンバルのユーザーは、このモードの恩恵を受けるだろう。 AF-Sもまた高い精度だった。ただ、このモードで欲しかったのは、簡単にフォーカスポイントを指定できる、GFX50Sにあるような「AFポイントジョイスティック」だ。X-T20ではタッチスクリーンをタップしてフォーカスポイントを選択する(録画中でも可能)。 ちなみにソニーのα6500のようにフォーカスポイントをLCDスクリーン上でドラッグして変更することはできない。すべてのアクションはタップして行う。
X-T20はα6500より少し大きく、右側のグリップは比較的手の小さな人でも握りやすいだろう。なお、シャッタースピードダイヤルには “50”という数字が無い。PAL圏のユーザーは、別の背面のダイアルを回して電子的に選択する必要がある。シャッターボタンは専用のRECボタンとして機能するが、LCDパネルをタップして録画を開始することもできる。LCDモニターはX-T2のように3方向にチルトするものではないが、上下に傾けることができる。他の同社のコンパクトカメラ同様に、標準または長尺の三脚プレートを取り付けるのは難しい。付属のFUJINON XF 16-55mm f / 2.8レンズを装着時は、どちらも使用できない。
X-T20のメニュー構造は同社の他のカメラのメニュー構造を踏襲しているが、ビデオ撮影に最適かどうかは疑わしい。動画設定メニューには、基本的なビデオ撮影機能のメニューがまとまっているのだが、ビデオでも使用する他の多くの機能が他の場所に散在している。ビデオ関連機能は全てビデオ設定内にまとまって欲しいのだが、なかなかそのようなメニュー構造を持つカメラは現れない。
X-T20は、720/60p、1080/60p、4K(UHD)/30pの記録が可能だ。ワールドワイド対応で、フレームレートと解像度の変更は簡単にできる。今回は1080pの画質はテストしなかったが、4K画質は満足できるものだった。 X-T2よりもシャープさは控えめだが、それでも画質は極めて美しく、見ているのが楽しい映像だ。撮影時に考慮する点は、4Kで10分、フルHDで15分、720pで29分という限られた連続録画時間だ。また、このカメラはF-Logを内部的はもちろん、外部的にもサポートしていないのもX-T2と異なる点だ。
オーディオに関しては、X-Pro2と非常によく似ている(レビューはこちら)。 2.5mmのリモート/オーディオジャックとヘッドホン端子はサポートされていない。なお、記録中にオーディオレベルを調整することができるのは評価できる点だ。
バッテリーの充電に関して以前から指摘しているのだが、チャージャーにバッテリーをセットすると緑色に点灯するのは紛らわしい。フジフイルムの仕様では、緑色の光は「充電中」で、消灯すると「充電完了」となっている。
フジフイルムのカメラのメニューにはかなり慣れてきた。ビデオ関連の機能をさまざまなボタンにアサインでき、特に“Q”ボタンは非常に分かり易い。しかし、以下の2つが、自分にとっては主な懸念ポイントだ。
良い点も上げておこう。ISO3200とそれ以下では、実に美しい。(ISO6400でもまだ良好だが、暗部にノイズが見えてくる)。個人的にはゴム製のアイカップが好きなのだが、EVFは使いやすく、露出計も正確で見やすい。

FUJIFILM X-T20 vs Sony a6500
ソニーα6500との比較は、皆さん興味のあるところだろう。どちらもAPS-Cサイズのセンサーを採用している。(α6500のレビューはこちら)。サイズと全体的な画質はほぼ同じだが、α6500にはXLRオーディオアダプターが用意されている。またLog記録モード、5軸本体内手ぶれ補正、より長時間の4K連続記録時間、より優れた低照度特性などのアドバンテージもある。一方、X-T20は、フジフイルムの優れたフィルムシミュレーションモードが魅力だ。更に価格面でも優位性がある。
上のビデオでは、FUJIFILM XF 16-55mm f2.8 R LM WRレンズを使用。35mm換算で24-84mmに相当するフジノンの主力「XF標準ズームレンズ」で、f/2.8通し。 X-T20と組み合わせて分かった長所と短所を以下に記しておく。
長所
短所
フジフイルムX-T20は手ごろな価格、ビデオ画質、ビデオモードでの高速で正確なオートフォーカス、携帯性の良さを兼ね備えている。 欲を言えばLog記録モードが欲しかったところではある。手頃な価格で高品質なビデオ撮影ができるカメラを探しているなら、X-T20はお勧めの1台といえるだろう。
冒頭のビデオのカメラ設定:4K(UHD)25p。フィルムシミュレーション:Pro Neg Std。シャープネス-4、シャドウトーン-2、ハイライトトーン-2。 Adobe Premiere Pro最新版で編集。 FilmConvertの設定はmake:default、model:default、film setting:FJ Ast100。シャープネスは不使用。上のビデオで緑がかって見えるのは、作業用のLEDライトが点灯しているため。
Music by Art-list. Theme: Around Us by Introspective Acoustic Folk
Many thanks to Julia and Markus from LOOOPS candles. You can visit their site by clicking here
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